ヨーロッパの伝統的なドレスについての話

以前、イタリアで執筆活動をしている有名な女流作家の本を読んだところ、面白いことが書かれていました。世界史では有名な、イスラム帝国のハーレムについてです。中東の女性といえば、いわゆるベリーダンスをしている美女を思い出します。おへそを出して足首で絞られたふわふわのパンツをはき、髪にも首や手首にも宝飾品をジャラジャラ付けて踊る女性像です。実際トルコなどに行くと、そうしたショーを見ることができるので、このような女性像がエキゾチックなイメージとして定着したのでしょう。ところがその女性作家の本を読むと、実際はそうでもなかったと書かれています。イスラム帝国に連れて行かれた女性たちは、奴隷とはいえ、現地の女性はもちろん、ヨーロッパの高い身分の女性もいたようです。いろんな民族の女性が集まっていたというのは興味深いことです。それに伴い、様々な民族のドレスも持ち込まれたであろうと考えられます。また、現地はかなり寒くなる時もあるようなので、一般に思われているよりは、皆着ぶくれしていたそうです。肩、首また胸や腕をむき出しにし、薄物で体を覆ったイメージではなかったと思うと、何か親しみを感じてしまうのは面白いことです。一方ヨーロッパにおけるウェディングドレスには面白いエピソードがあります。以前ある大学教授の話を聞いたときです。

日本ではウェディングドレスは白と決まっていますが、この白色にはある意味がこめられているというのです。日本でも花嫁の白無垢があるように、他家に嫁になり、その家の色に染まるという意味で白を着ます。それと似ているのですが、ウェディングドレスが白なのは、花嫁が処女である証なのです。そこまでは日本と大体は同じです。その大学教授は、ヨーロッパで研究していた時、結婚をひかえた知人の女性にウェディングドレスの生地を選ぶのを手伝ってくれるように頼まれたそうです。その女性が手に取ったのは、白ではなかったそうです。つまりその女性は、そうした生地を選ぶことにより、自分が生娘でないことを示したのです。その教授によれば、色の付いたウェディングドレスを着ることにより、結婚式当日新郎がそれを見て、彼が去ってしまう可能性があるというのです。その教授は、こうした習慣は日本では考えられないと言いました。なぜなら、日本ではウェディングドレスは、そうした意味があろうとなかろうと白に決まっているからです。また、新郎には黙っていれば済むことだからです。現在のヨーロッパでそうしたことがあるかは分かりません。

でもこの話を聞いたとき、どのようなし習慣であれ、借り物ではない本場の厳しさと言うものを改めて感じたのです。

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